インボイスの2割特例・3割特例の計算:消費税の納税額を簡易課税・一般課税と比べる

最終確認:2026年10月15日令和8年分は2割特例、令和9年分・令和10年分は3割特例(令和8年度税制改正)/国税庁

インボイス発行事業者になった個人事業主・フリーランスが納める消費税(地方消費税を含む)を、2割特例・3割特例・簡易課税・一般課税で比べます。2割特例は令和8年分(2026年1〜12月)で終わり、令和9年分・令和10年分は売上税額の3割を納める3割特例に変わります(令和8年度税制改正)。

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万円 税率10%の売上
万円 消費税がかかるもの(一般課税の比較用)
2割特例で納める消費税(地方消費税を含む)
100,000円

売上税額 390,000円(課税標準 5,000,000円 × 7.8%)の20% + 地方消費税 = 100,000円

簡易課税(みなし仕入率50%)なら 250,000円、一般課税(仕入れ・経費の消費税を実額で引く)なら 454,400円

いちばん少ないのは2割特例です

2割特例は令和8年分(個人)が最後です。令和9年分・令和10年分は3割特例を使えます

2割特例:税込売上550万円なら消費税は100,000円(目安)

売上ごとの消費税の納税額(年額・地方消費税を含む)

税込の売上2割特例
令和8年分
3割特例
令和9・10年分
簡易課税
第2種(80%)
簡易課税
第5種(50%)
330万円60,000円90,000円60,000円150,000円
550万円100,000円150,000円100,000円250,000円
770万円140,000円210,000円140,000円350,000円
990万円180,000円270,000円180,000円450,000円

※ 売上がすべて標準税率10%のとき。課税標準額は千円未満、消費税額と地方消費税額は百円未満を切り捨てています。地方消費税は消費税額の22/78です。

いつ、どの特例が使えるか(個人事業者)

  • 令和5年10月〜令和8年分:2割特例。納める消費税は売上税額の2割です。令和8年9月30日を含む課税期間までなので、個人は令和8年分(2026年1〜12月)が最後です。
  • 令和9年分・令和10年分:3割特例。納める消費税は売上税額の3割です。インボイス発行事業者の登録で免税事業者から課税事業者になった個人事業者で、基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円以下の人が対象です。法人は使えません。
  • 令和11年分から:いまの法律では、簡易課税か一般課税で申告します。

令和8年分の消費税の申告は、2027年3月31日までです。

簡易課税とみなし仕入率

簡易課税は、売上税額にみなし仕入率をかけた額を仕入れの税額として引く方法です。基準期間の課税売上高が5,000万円以下なら選べ、選んだら原則2年間は続けます。

事業区分みなし仕入率納める割合
第1種(卸売業)90%10%
第2種(小売業など)80%20%
第3種(製造業・建設業など)70%30%
第4種(飲食店業など)60%40%
第5種(サービス業など)50%50%
第6種(不動産業)40%60%

卸売業(第1種)と小売業(第2種)は、3割特例より簡易課税のほうが納める消費税が少なくなります。製造業・建設業など(第3種)は同じ、飲食店業(第4種)やサービス業(第5種)は3割特例のほうが少なくなります。

届出の期限の特例:簡易課税を使うには、ふつうは使う年の前年末までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を出します。2割特例・3割特例を使った年の翌年に簡易課税に移るときは、その年分の申告期限までに出せば間に合います。

インボイスの2割特例・3割特例の計算ガイド:使い方と、方式の選び方

インボイス発行事業者になったフリーランス・個人事業主が、消費税をいくら納めるかを方式ごとに比べるページです。2割特例が終わったあと、3割特例と簡易課税のどちらにするか決めるのに使えます。

こんなときに使えます

  • 令和8年分の消費税の申告で、2割特例の納税額を確かめたいとき
  • 令和9年分から、3割特例と簡易課税のどちらが少ないか比べたいとき
  • 仕入れの多い事業で、一般課税のほうが得になるか知りたいとき

使い方

  1. 申告する年を選びます。令和8年分なら2割特例、令和9年分・令和10年分なら3割特例で計算します。
  2. 1年間の税込の売上(税率10%の分)を入れます。
  3. 簡易課税の事業区分を選び、比較用に税込の仕入れ・経費(消費税がかかるもの)を入れます。

計算の例

税込の売上440万円のWebライター(サービス業・第5種)なら、令和8年分は2割特例で80,000円、令和9年分からの3割特例では120,000円です。簡易課税(みなし仕入率50%)なら200,000円なので、3割特例のほうが少なくなります。

気をつけたいこと

  • 3割特例は、インボイス発行事業者の登録で免税事業者から課税事業者になった個人事業者だけが使えます。
  • 簡易課税に移るときは「消費税簡易課税制度選択届出書」を出します。2割特例・3割特例を使った翌年は、その年分の申告期限までで間に合います。

よくある質問

2割特例はいつまでですか。
令和8年9月30日を含む課税期間までです。個人事業者は、令和8年分(2026年1〜12月)の申告が最後になります。令和9年分・令和10年分は、要件を満たせば3割特例を使えます。
3割特例とは何ですか。
インボイス発行事業者の登録で免税事業者から課税事業者になった個人事業者が、令和9年分・令和10年分の消費税を、売上税額の3割にできる特例です(令和8年度税制改正)。税込の売上550万円なら、2割特例の100,000円が、3割特例では150,000円になります。
3割特例と簡易課税はどちらが得ですか。
事業区分によります。サービス業(第5種・みなし仕入率50%)なら3割特例のほうが少なく、税込の売上550万円で150,000円対250,000円です。小売業(第2種・80%)なら簡易課税のほうが少なく、100,000円になります。
2割特例のあと、簡易課税に移るには?
「消費税簡易課税制度選択届出書」を出します。2割特例・3割特例を使った年の翌年から簡易課税にするときは、その翌年分の申告期限までに出せば、その年から簡易課税で申告できます。
売上が1,000万円を超えたらどうなりますか。
2割特例・3割特例は、基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円以下の年だけ使えます。1,000万円を超えた年は、簡易課税(基準期間の課税売上高5,000万円以下)か一般課税で申告します。
一般課税のほうが得になるのは?
仕入れや経費(消費税がかかるもの)が多い人です。税込の仕入れが売上の8割(3割特例と比べるなら7割)を超えると、仕入れの税額を実額で引く一般課税のほうが少なくなります。一般課税では、受け取ったインボイスの保存が必要です。

出典と適用年度

適用年度:令和8年分(2割特例)・令和9年分と令和10年分(3割特例)最終確認:2026年10月15日

国税庁
2割特例 特設ページ(令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間)
国税庁
令和8年度税制改正特集(3割特例:個人事業者の令和9年分・令和10年分、簡易課税への移行、みなし仕入率)
国税庁
No.6505 簡易課税制度
国税庁
No.6509 簡易課税制度の事業区分

本ツールの計算結果は概算です。売上がすべて標準税率10%で、特例の要件を満たすとした目安です。実際の納税額は、消費税の確定申告書と付表で計算します。くわしくは、税務署または税理士にご相談ください。

作成:計算24の運営者(AIを含むツールで作成し、主な数値は出典の計算例・早見表と照合するテストで確かめてから公開しています。公開後に運営者が内容を確認し、誤りは見つけしだい直します) このサイトの作り方

要点

  • 2割特例
    令和8年分まで(売上税額の2割)
  • 3割特例
    令和9年分・令和10年分(個人だけ)
  • 対象
    基準期間の課税売上高1,000万円以下
  • 簡易課税
    みなし仕入率90〜40%