給与明細の見方:控除の各行は何か、月給25万円の例で
給与明細は勤怠・支給・控除の3つの欄でできています。手取りが減る理由は全部「控除」の欄にあります。月給25万円(年収300万円・賞与なし)の例で、控除の1行ずつを「何に対して何%か」まで並べました。
総支給額 250,000円 − 控除合計 50,050円(20.0%) = 差引支給額(手取り)
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控除の欄:1行ずつの意味と計算
| 行 | 何に対して | 率(本人負担) | 月給25万円の例 |
|---|---|---|---|
| 健康保険料子ども・子育て支援金を含む | 標準報酬月額 26万円 | 9.90% ÷ 2 + 0.115% | 13,169円 |
| 介護保険料40〜64歳のみ | 標準報酬月額 | 0.81% | —(40歳未満) |
| 厚生年金保険料 | 標準報酬月額 26万円 | 9.15% | 23,790円 |
| 雇用保険料 | その月の総支給額(通勤手当を含む) | 0.5% | 1,250円 |
| 社会保険料 小計 | 15.3% | 38,209円 | |
| 所得税 | 社会保険料を引いた後の給与と扶養人数(源泉徴収税額表) | 5%〜(累進) | 2,216円年税額÷12の目安 |
| 住民税2年目の6月から | 前年の所得(所得割10%+均等割・森林環境税5,000円) | 10% + 定額 | 9,625円 |
| 控除合計 | 20.0% | 50,050円 |
※ 健康保険料率は全国平均9.90%。都道府県で9.21%〜10.55%の差があります(都道府県別)。健康保険組合の会社は料率が違います。
※ 所得税の行は概算です。実際は「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」の金額で、年末調整で1年分が精算されます。
※ 住民税は前年の所得に対して翌年6月から引かれます。1年目は引かれません。
※ 社宅の家賃・組合費・積立金など会社独自の控除がある場合は、この表の外に並びます。
支給の欄・勤怠の欄
- 基本給
- 手当を除いた給与のもと。残業代の単価(1時間あたり)は、基本給と一部の手当を所定労働時間で割って出します。残業代の計算
- 時間外手当(残業代)・深夜手当・休日手当
- 法定の割増率は時間外25%・深夜25%・法定休日35%が下限。勤怠欄の「時間外労働時間」と突き合わせて確認できます。
- 通勤手当
- 一定額まで所得税は非課税ですが、社会保険料の計算には含まれます。標準報酬月額を決めるときの報酬に入るためです。非課税の限度額
- 役職手当・住宅手当・家族手当など
- 会社の規定で決まる手当。原則すべて課税され、社会保険料の計算にも含まれます。
- 総支給額(額面)
- 支給の欄の合計。求人票の「月給」、源泉徴収票の「支払金額」(年間)と同じ意味です。
- 勤怠欄(出勤日数・欠勤・有給残・時間外時間)
- 支給額の根拠。欠勤控除や残業代が合っているかは、ここと支給欄を見比べます。
「標準報酬月額」を知ると、保険料の理由がわかる
健康保険料と厚生年金保険料は、毎月の給与そのものではなく標準報酬月額という区切りの額(等級)にかけます。月給25万円なら健康保険は26万円の等級。原則、4〜6月の給与の平均で決まって9月から翌年8月まで使われるため、残業が多かった春の後は保険料が上がることがあります(定時決定)。給与が2等級以上変わって3か月続くと、途中でも見直されます(随時改定)。
よくある質問
給与明細の「総支給額」と「差引支給額」の違いは何ですか。
健康保険料はどう決まりますか。毎月違うのですか。
厚生年金保険料はいくらですか。
雇用保険料の計算方法を教えてください。
所得税が先月と違うのはなぜですか。
住民税が6月から急に引かれ始めました。
入社した月の給与から社会保険料が引かれていません。間違いですか。
介護保険料はいつから引かれますか。
出典と適用年度
- 全国健康保険協会
- 令和8年度都道府県単位保険料率
- 全国健康保険協会
- 子ども・子育て支援金率
- 厚生労働省
- 令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内
- 国税庁
- 所得税の速算表(No.2260)
- 総務省
- 個人住民税の概要(均等割・所得割の標準税率)
本ツールの計算結果は概算です。正確な給与計算や税額については、勤務先の人事・経理担当者、または社会保険労務士・税理士にご相談ください。